ローチンの製作

「ティンベー術」は、「ティンベー」という楯で防御し、「ローチン」という短い槍で攻撃する。
基本技のなかに、「手裏剣投げ組み手」があります。
今回、短い槍のローチンだけを注文されました。
この手裏剣投げ(投擲)の稽古もしたいというのです。
ローチンには、刃先の形状が、よく演武で見るクリスマスツリーの形のようなもの、
槍の形のもの、青竜刀の形のもの。こういう3種類があります。
投擲をしたいというので、クリスマスツリー型と槍型の2種類を製作しました。

鉄甲について

今回の製作品

鉄甲の寸法
握り部分の長さが最重要です。

【突き】
(横から見る)

【突き】
(上から見る)

【鉄槌】
(横から見る)

【受け】
鉄甲は動かないで、手を広げるのみ

4本の指を若干広げれば、抜け落ちることはない

久しぶりに鉄甲を製作しました。
一定の長さで大量生産された鉄甲は、不都合が生じる。
というのは、鉄甲は、一度手を差し込んだら、その箇所から動くことはなく、
抜け落ちないために、4本の指を若干広げるだけなのです。
突きはこの位置・受けはこの位置というような、手の掌内で鉄甲を移動するというような、「一瞬の隙」をつくらない。
掴む部分の棒が長過ぎると、安定のために、親指で上から押さえる(鉄槌の持ち方)握り方をする方もあるが、その場合は、突きの威力が減少する。
 個人個人の手の大きさによって、サイズが異なるので、個人個人の手のサイズを測定して製作するオーダーメイド品となります。